お花見の季節、桜が見頃になってきました。暖かい、というより暑いと感じている今日この頃です
さて、本日は、成年後見制度2回目です
インターネットで後見人と検索しますと、たくさんの情報が出てきます。そんな中でも、これだけは知っておきたい知識について紹介いたします。
成年後見制度とは法定後見制度と任意後見制度の二つがありますよ、と前回のブログで紹介いたしました。
この記事の目次
後見制度選択のタイミング
今日は、いつ法定後見制度か、任意後見制度を選べばいいのか、タイミングについての話をいたします。
話は簡単です
法定後見制度は判断能力が低下してからの制度になります
逆に、任意後見制度は判断能力がしっかりしている今、選べる制度になります
認知症が発症して、判断能力が落ちてきたので、自分の子供を任意後見人にしたい、と思っても手遅れ、ということもあります
任意後見制度は契約
任意後見制度は契約です。判断能力がしっかりとしていないと契約ができません。
例えば、元気な75才の父親が40才の長女に将来、色々と面倒みてもらいたい、と漠然と思っている場合に
「いつ手続きすればいいの?」、と聞かれれば、「今でしょ!」と返事することになります。
ただし、全ての方にあてはまるものではありません。例えば、
30才男性が、自分の長女(5才)に将来、任意後見人になってもらいたいから、すぐに、任意後見契約をしよう、と思っても、さすがにそれは無理です。
任意後見人になる方も判断能力が必要です。未成年者、破産者や行方不明者等は、任意後見人にはなれません。
5才の子供に「パパの任意後見人になってね。」と言っても「パパのお嫁さんになる。」、と返されます。
ということは、全ての方に「今でしょ!」というのは、間違いです。
任意後見制度を利用したいと考えている方は、現在の自分の年齢、配偶者の年齢、収入、預金資産、不動産、子供の有無でも任意後見契約の内容は変わってきます。人生におけるライフプランニング能力が必要になります。将来を見据えた形の任意後見契約を締結することで、安心して残りの人生を楽しむことが出来るようになります。
高齢の方が任意後見制度を利用したい、と考えている場合「いつ、手続きすればいい?」と聞かれましたら
「今から元気なあいだに、任意後見契約の手続きをしておきましょう」というのが正解です。
逆に20才の独身の方に「いつ、手続きすればいい?」と聞かれましたら、
「将来、結婚して自分の残りの人生が見えてきたときに考えましょう」とお答えいたします。
法定後見制度利用のタイミング
逆に、身内が誰もいなくて、法定後見制度の利用を考えている方に、「いつ手続きすればいいの?」と聞かれれば、「今は、何もしなくていいよ!」、と返事をすることになります。
人それぞれ、考え方や生活スタイルも異なりますし、判断能力、肉体的能力の低下していくスピードも異なります。
何才になれば、手続きをしないといけない、ということはありません。
契約できる判断能力があるあいだに、手続きを行いましょう。
次回も、「これだけは知っておきたい 成年後見制度について」です
最後までご覧頂きありがとうございました。