法務局における遺言書の保管等に関する法律 ココがかわる自筆証書遺言の作り方 | 絶対に失敗しない相続対策 元木司法書士事務所備忘録   

絶対に失敗しない相続対策 元木司法書士事務所備忘録

京都市・宇治市・城陽市・京田辺市・滋賀県・大阪府・奈良県で主に活動する司法書士の業務とタイムリーな情報発信 相続手続、遺産整理、遺言書作成サポート、各種会社設立登記及び変更登記、任意後見契約サポート、相続対策に関する専門家のブログです。一日10分、10日で相続対策。

法律改正 遺言書作成

法務局における遺言書の保管等に関する法律 ココがかわる自筆証書遺言の作り方  

投稿日:2018年8月19日 更新日:

平成30年7月6日、民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律が成立しました(同年7月13日公布)。
民法のうち相続法の分野については、昭和55年以来、大きな見直しはされてきませんでしたが、社会の高齢化が進み,相続開始時における配偶者の年齢も高齢化しているため,その保護の必要性に対応するもので、残された配偶者の生活に配慮する観点より、配偶者の居住権を保護するための方策等が盛り込まれています。

遺言書の中で一番安く、簡単に作成できる「自筆証書遺言」ですが法律がかわります。

 

今まで、遺言者本人が、自筆で遺言の全文と氏名・日付を書き、署名押印して作っていました。

変更されるのが、今まで全文を自筆で、というところがかわります。

財産が多い方、内容が複雑な方が自筆証書遺言を作成するのに大変な労力を要していました。

今まで、財産についても全文が必要であったものが今後は財産目録はパソコンで作成し、預貯金などについては通帳のコピーを添付し、それに署名押印することでも自筆証書遺言としてOKということになります。

ただ、それ以外のところは自筆で記載する必要があります。

引き続き内容については、しっかりと検討してから作成する必要があります。

 

もう一点、大きな変更点が自筆証書遺言を法務局で保管する制度ができます。

都合の悪いことを書かれていた相続人による遺言書の隠ぺい、改ざんの恐れがなくなるほか、死後においては家族が遺言書の有無を簡単に確認できるようにもなります

そして、法務局で保管されている自筆証書遺言は、今までは必要であった家庭裁判所における検認手続が不要になります。

 

 

今までの自筆証書遺言であれば、遺言執行者にも指定されている法務一郎が、1000万円の相続財産だけでは不満があるので、「金一千万円」を金「三千万円」に偽造することが容易にできていました。

今回の改正は、これまでの自筆証書遺言の弱点を克服すべき改正であり、これは大いに評価してもいいと思います。

 

これまでの自筆証書遺言の弱点

1.全文自筆で書く必要があったので遺言者の労力が相当になるケースがあった

2.自筆証書遺言を発見した都合の悪いことが書かれている相続人やその家族による遺言書の隠ぺい、廃棄、偽造

3.家庭裁判所による検認手続

 

この三つが弱点でしたが、今回の改正によって克服できるのではないかと思います。

 

これを機会に、元木司法書士事務所のサポートで遺言書を作成してみてはいかがですか
お気軽にご相談ください。

 

 

 

 

-法律改正, 遺言書作成

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


関連記事

これは便利!法定相続情報を使って登記申請、相続で凍結された預金の払い出しを同時にしてみました

最近、当事務所において相続案件、遺言書作成、相続対策、成年後見のご相談が急増しております。 大事なご家族の方がお亡くなりになって、すぐに元木事務所へご連絡頂き、ご相談頂けるということは、司法書士として …

相続登記・住所変更登記が義務化されます 罰則も

2021年4月21日に相続登記の義務化に関する法案が参院本会議にて可決、成立しました。いつから(施行日)かというのは決まっておりませんが3年以内に施行されることになっています。 現在、不動産登記簿の約 …

どこまで知ってる?失敗しない遺言書作成のポイント③ 応用編

遺言書は書いたら終わりではなく、遺言書に書かれた内容が実現されてはじめて意味があります   どこまで知ってる?失敗しない遺言書作成のポイント②基本編では自筆証書遺言の例を出して 自筆証書遺言 …

相続についてどこまで知ってる?相続の基礎知識 法定相続人と法定相続分の関係

以前のブログ「どこまで知ってますか?相続の基礎知識」で相続が発生した時期によって、適用される法律(民法)がかわることを紹介しました。   本日の記事では、それぞれの時代の法定相続分についての …

成年後見制度・相続・遺言について研修の講師をしてきました

先日、成年後見制度と相続遺言について、近くの介護施設にて研修の講師をしてきました。当初参加者が10名ほどと伺っていましたが、実際には25名ほどに増えておりました。 会場は大きい立派なホールがありました …

LINE@からの無料相談はじめました

ここを押してLINEで友だちになりましょう

スマホからLINE@ですぐに無料相談できます

元木事務所のLINE登録方法は

LINE公式アカウント「その他」➝「友だち追加」➝「QRコード」→下記QRコードを読み取り登録

もしくは

LINE公式アカウント「その他」➝」→「友だち追加」→「ID検索」→「@ntk6123x」で検索して登録

アクセス

京都府宇治市広野町一里山65-3
京都建物クレスビル401号
元木司法書士事務所
TEL0774-45-5660