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法律改正 業務関係

今後の相続対策に影響が 重要 民法改正

投稿日:2018年8月15日 更新日:

平成30年7月6日、民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律が成立しました(同年7月13日公布)。
民法のうち相続法の分野については、昭和55年以来、大きな見直しはされてきませんでしたが、社会の高齢化が進み,相続開始時における配偶者の年齢も高齢化しているため,その保護の必要性に対応するもので、残された配偶者の生活に配慮する観点より、配偶者の居住権を保護するための方策等が盛り込まれています。

これ以外にも,遺言の利用を促進し、自筆証書遺言の方式を緩和、自筆証書遺言の保管制度の創設なども改正法に盛り込まれています。

今日は、相続対策にも影響が出てくる重要な法律改正のお知らせ及びその解説です

相続対策に影響がある法律改正

1 配偶者の居住権を保護

2 遺産分割に関する見直し等

3 遺言制度に関する見直し

4 遺留分制度に関する見直し

5 相続の効力等に関する見直し

6 相続人以外の者の貢献を考慮するための方策

 

順番に解説をしていきますが、一回ですべては無理ですので本日は「配偶者の居住権の保護」について解説いたします

 

配偶者の居住権は2種類

配偶者長期居住権

配偶者の長期居住権とは超高齢社会の進展により、配偶者が死亡したあと、残された配偶者のの生活への配慮の観点から3年前から検討されてきた新しい法律上の権利です。

権利ですので遺産分割の選択肢の一つになります

 

現在の制度においては、自宅を所有している夫が死亡して妻が相続すると、妻は自宅の評価額を相続したことになります

 

家族関係図を見ながらの方がわかりやすいので、以下の関係図をご覧下さい

 

 

 

現在の制度では、

法定相続分が花子2分の1、一郎2分の1

自宅の評価額3000万円、預貯金3000万円について遺産分割協議をすると、関係がよくない家族関係ですと自宅を花子が相続してしまうと、一郎は預貯金を相続することを主張します。

そうなると、花子は現金を全く相続する事が出来ません。

花子が今後安定して生活を送れるようにする、ということが今回の法律改正の趣旨になります

 

 

法律改正後

以下のようなイメージになります

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これにより、花子は自宅に居住することも出来ますし、現金も相続する事が出来ます

 

但し、ここで注意が必要です

配偶者居住権は登記をすることで第三者に対抗(主張)することができます

 

上記の事例で一郎が所有権を取得し、居住権を登記しないまま放っておくと、将来一郎が負債を抱えて自宅を差押えられたときに登記がないと、花子は何も言えません。

必ず、登記手続をするようにしないといけません。今までのように長年相続登記を放置されておくと、とんでもないことになる可能性があります

 

そして、花子には所有権がありませんので、不動産自体を売却することが出来ません。

つまり、「自宅を売却して、そのお金で施設に入ろう、海外に永住しよう」ということが出来ません

 

今後は、人生のライフプランを早めに設定して、それに向けて具体的に対策をとっていく行動が必要となります

ファイナンシャルプランナーの役割が重要です

 

 

*長期居住権の評価方法ですが、今のところ確定的な情報が入っておりません

入りましたら、ブログで案内させていただきます

 

配偶者短期居住権

配偶者の短期居住権とは、相続発生時にその被相続人の遺産お建物に居住していた場合には、遺産分割協議が終了するまでの間、無償でその居住用建物を使用することができる、という権利です

ポイント

①配偶者が居住建物の遺産分割に関与するときは、居住建物の帰属が確定する日までの間(最低6カ月間は保障)

②居住建物が第三者に遺贈された場合や、配偶者が相続放棄をした場合には居住建物の所有者から消滅請求を受けてから6カ月

 

今までも

[配偶者が相続開始時に被相続人の建物に居住していた場合には被相続人との間で使用貸借契約が成立していたと推認する]

という判例(平成8年12月17日最高裁)がありましたので、居住権の保護はなされてきました。

 

ただし、被相続人がその建物を第三者に遺贈してしまったり、使用貸借を認めないような意思表示をした場合には、配偶者の居住権が保護されませんでした

 

今回の法律改正により、短期居住権は登記はされませんが、最低6カ月間は配偶者の居住が保護されることになります

 

 

*内縁の配偶者に居住権が認められるかどうかについては今のところ不明です

 

 

次回は「遺産分割の見直し」についての解説をします

 

 

最後までご覧頂きましてありがとうございました。

 

 

 

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